ガラスが割れたときはまず怪我をしないように気をつける

mado_hahen

夏のしめくくりは、クラブ主催で行われる2泊3日のキャンプだ。志をおなじくする者たちが集まって、一緒に寝食を共にする。一応候補生として選ばれた仲間同士だが、まだ派遣先が決まっていないからライバルでもある。この2泊3日で協調性やリーダーシップを取れるかどうかを見られ、最終的な派遣先を決めるのだろう。男女混合なのでウキウキしている輩もいるが、勘違いもいいところだ。色恋沙汰にかまってなどいられない。

早速イレギュラーな事態が発生した。調理場の窓ガラスが割れたのだ。イレギュラーと言っても、この2泊3日こそがイレギュラーなイベントだが、ここは良いところを見せるチャンスだ。ガラスが割れたときはまず怪我をしないように気をつけるのが鉄則。僕は冷静に、その場にいる全員に怪我はないか問いかける。

あるはずはない。皆が他の場所に居る時に割れ、その音を聞きつけて現場に駆けつけたのだ。皆がしらけた表情をして空気が変わったのでやっと僕は過ちに気づいた。

気を取り直してすぐさま、ガラスの破片を掃除する準備に入る。他の何人かも手を貸してくれたので、僕は次の行動に移る。そう、窓ガラスの交換だ。携帯電話を取り出し、以前利用したことのあるガラス業者に連絡を取ってみる。うちの地元だ。すぐに電話はつながったが、現場を告げると速攻で断られた。電車とバスで4時間くらいかかるキャンプ地まで、出張することはないと言う。面目まるつぶれだと内心憤慨したが、そもそもここはキャンプ場の調理場。僕たちが業者を呼んで窓ガラスの交換をする筋合いはなかった。結局、キャンプ場のスタッフに調理場の窓ガラスが割れていることを伝え、僕たちは調理場の反対側のテーブルを使って夕飯作りをした。ガラス修理の職人さんのHP

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気が付けばメンバーはそれぞれ、なんとなく気の合う者同士で話しながら過ごしており、黙々と料理をしているのは自分だけだった。主催クラブスタッフの、チェックの目が僕を見ていた。

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